本章では、「STEP04. KPI目標を立て、管理する」で作成した「マーケティング予算管理シート」に
実績を入力できるように、数値の確認方法を紹介します。
「マーケティング予算管理シート」をダウンロードしていない場合は、「STEP04. KPI目標を立て、管理する」からシートのダウンロードを行ってください。それでは、 KPI設計 に必要な実績を確認していきましょう。
01認知拡大工程で必要なKPI実績の確認方法
認知拡大のためには、多くの人に商品やサービスを知ってもらう(認知)が必要となります。
多くの人に知っていただくことで、将来の顧客となる可能性が増幅します。
そこで、認知拡大工程のKPI実績を確認する際は、下記の指標を元に実績を算出します。
GoogleAnalytics4(GA4)を利用した、確認方法を紹介いたします。
GA4の利用方法や設定については、「GoogleAnalytics4(GA4)とは?」をご参照ください。
認知拡大工程に必要なKPI実績指標と定義
PV(ページビュー数):ユーザーがページを閲覧した回数
PVにより、ページごとの表示回数を把握することで、自社のWebサイトのどのページやセクション
にユーザーの興味が集まっているのか知ることができ、コンテンツ内容の改善に利用できます。
PV(ページビュー数)の確認方法を見る
UU(ユニークユーザー数):一定期間においてWebサイトを訪問した人数
UU数により、自社のWEBサイトにどれだけの人が興味を示しているかがわかります。
自社サイトの注目度を判断する際に必要な指標になります。
UU(ユニークユーザー数)の確認方法
新規ユーザー数:サイトまたはアプリに初めてアクセスしたユーザー数
新規ユーザー数により、自社のWEBサイトがどれだけの人に認知されたかが分かります。
WEBサイト認知のための広告効果などの分析に利用できます。
新規ユーザー数の確認方法
サイト訪問数(セッション数)
サイト訪問数により、どれだけの人(同じユーザーを含む)が興味を示しているのが分かります。
自社サイトにどれだけ興味をもってくれたかを判断する際に必要な指標になります。
サイト訪問数(セッション数)の確認方法を見る
PV(ページビュー数)の確認方法
PV数は、GA4の左メニューバーから[ レポート > エンゲージメント > ページとスクリーン ]と進むと、
WEBサイト全体・ページ別のページビュー数(表示回数)を確認することができます。
図1.PV(ページビュー数)のイメージ |
UU(ユニークユーザー数)・新規ユーザー数の確認方法
UU・新規ユーザー数は、GA4の左メニューバーから「レポートのスナップショット」から確認する事ができます。
図2.UU(ユニークユーザー数)・新規ユーザー数ののイメージ |
サイト訪問数(セッション数)の確認方法
サイト訪問数は、GA4の左メニューバーから[ レポート > 集客 >トラフィック獲得 ]と進むと確認する事ができます。
図3.サイト訪問数(セッション数)のイメージ |
02リード獲得工程で必要なKPI実績の確認方法
リードを獲得するためには、多くのリード(顧客)情報を取得する必要があります。
リードの数が多いほど、商談へつながる可能性が増幅するためです。
そこで、リード獲得工程のKPI実績を確認する際は、下記の指標を元に実績を算出します。
リード獲得工程に必要なKPI実績指標と定義
LP到達セッション数
LP(ランディングページ)到達セッション数は、広告などからユーザーが最初に着地するページで
商品の注文やサービスに誘導するための入り口としてどのぐらい訪問しているかが分かる指標になります。
LP到達セッション数の確認方法を見る
フォーム到達セッション数
フォーム到達セッション数は、LP(ランディングページ)からリード獲得するためのフォームにどれぐらい
訪問しているかが分かる指標になります。この数値が低いと誘導の方法に問題があるかなど分析する事ができます。
フォーム到達セッション数の確認方法を見る
コンバージョン数
コンバージョン数は、商談の成立や商品の購入などにつながるため、非常に重要な指標となります。
申込フォームを経由して登録されたリードを確認する事でコンバージョンの分析ができます。
コンバージョン数の確認方法を見る
既存リード数
既存リード数は、コンバージョン数と似ており獲得したリードの中でリード育成に有効な数になります
ここでは、自社に興味がる・情報を知りたいDMを受け取るのを許可しているリードを既存リードとします。
既存リード数の確認方法を見る
LP到達/フォーム到達セッション数の確認方法
LP到達セッション数とフォーム到達セッション数を確認する方法は、
GA4の「目標達成プロセスレポート」を作成する事で確認する事ができます。
簡易に設定できますのでLP・申込フォーム立ち上げ時に作成しておきましょう。
- 目標達成プロセスレポートは、ユーザーがコンバージョンに至るまでのステップを可視化ができる
- また、各ステップのユーザーの動向(次のステップに進んだのか/離脱(放棄)したのか)を確認できる
目標達成プロセスレポート設定の進め方
今回は、「LP⇒お問い合わせフォーム」の遷移を例として設定方法を紹介します。
図4.LP⇒お問い合わせフォーム」の遷移 |
設定が完了すると下記のようなレポートが作成され、
LP到達数、フォーム到達数を確認する事ができます。
図5.LP到達・フォーム到達セッション数 |
- GA4の左メニューから「探索」をクリックします
- 空白(新しいデータ探索を作成します
- タブの設定>手法から「目標到達プロセスデータ探索」を選択します
- タブの設定>ステップを編集からLP⇒お問い合わせフォームへのステップを作成します。
- 【ステップ1】にLP到達数の設定をします
ステップ条件:イベント>session_start(セッション開始数)を選択します。
パラメータ :パラメータ>その他>page_locationにLPのURLがヒットする文字列を入力します。
※例では、/hc/jaで終わる文字列としてます
- 【ステップ2】にフォーム到達数の設定をします
ステップ条件:イベント>session_start(セッション開始数)を選択します。
パラメータ:パラメータ>その他>page_locationにフォームURLを含む文字列を入力します。
※例では、/hc/jaで終わる文字列としてます)
- ステップ編集画面の右上にある【適用】をクリックするとレポートが作成されます
コンバージョン数の確認方法
SMPでは主に以下の方法でコンバージョン数を確認することが可能です。
- 複合検索にてリード数を抽出
- リードの詳細検索にてリード数を抽出
ここでは例として、SMPで「フォームからの今月の新規リード登録数」を抽出する方法を紹介します。
複合検索にて「リード」ブロックと「申込」ブロックを活用し、
検索することで「フォームからの新規リード登録数」を抽出させることができます。
- 全キャンペーン(青色の画面)>[リード]の[複合検索]をクリックします
- [1. リード]ブロック内の[項目名]から、[システム登録日時]を選択します
- [1. リード]ブロック内の[条件]で[今月]を選択します
- [検索対象ブロックの追加]より[AND]、[申込]を選択し、[追加]をクリックします
- [2. 申込]ブロック内の[項目名]から、[キャンペーン:ID]を選択します
- [2. 申込]ブロック内の[条件]で[>=]を選択し、値に[1]を入力します
- 下部に表示されている[検索]をクリックします
- 一覧で表示されたリードが「フォームからの今月の新規リード登録数」となります
既存リード数の確認方法
SMPでは複合検索を利用して既存リード数コンバージョン数を確認することが可能です。
SMPで「DM許可が希望するリード」を抽出する方法を紹介します。
複合検索にて「リード」ブロックを活用し、
検索することで「既存リード数」を抽出させることができます。
- 全キャンペーン(青色の画面)>[リード]の[複合検索]をクリックします
- [1. リード]ブロック内の[項目名]から、[DM許可]を選択します
- [1. リード]ブロック内の[条件]で[今月]を選択します
- [1. リード]ブロック内の[値]で[希望する]を選択します
- 下部に表示されている[検索]をクリックします
- 一覧で表示されたリードが「既存リード」となります
03商談工程で必要なKPI実績(商談・受注数)の確認方法
商談・受注数の確認方法
商談・受注数は主に以下の方法で確認を行うことができます。
ここでは例として、SMPで「商談数」および「受注数」を抽出する方法を紹介します。
SMPで「商談数」を確認する
SMPのSFA機能を用いて、「今月の商談数」を抽出させます。
- 全キャンペーン(青色の画面)>[商談]の[一覧]をクリックします
- 画面中央付近に表示されている[もっと見る]をクリックします
- [パイプライン]は[商談]を選択します
- [更新日時]は[今月]の値となるように日時を指定します
- 下部に表示されている[検索開始]をクリックします
- 一覧で表示されたリストが「今月の商談数」をなります
SMPで「受注数」を確認する
SMPのSFA機能を用いて、「今月の受注数」を抽出させます。
- 全キャンペーン(青色の画面)>[商談]の[一覧]をクリックします
- 画面中央付近に表示されている[もっと見る]をクリックします
- [パイプライン]は[商談]を選択します
- [ステータス]は[受注]にチェックを入れます
- [更新日時]は[今月]の値となるように日時を指定します
- 下部に表示されている[検索開始]をクリックします
- 一覧で表示されたリストが「今月の受注数」となります
04まとめ
本章では、KPI実績の確認方法を紹介しました。
みなさんはKPIの実績を確認することで、目標に対してどのような状況であるかを把握することはできましたか?
実績を確認することで、目標と実績とのGAPが明確になるのではないでしょうか。
見えてきた課題となる ボトルネック に対して、どういった解決策が有効なのか検討を行ってみましょう。
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