SMPでセグメントメールを用いたメールマーケティングを行っていますか?
セグメントメールで顧客の状況に合わせた情報をメールで送信することで、顧客の反応率の向上を高めることが可能です。
メール送信の際に顧客をセグメントごとにあらかじめ分けておき、それぞれの顧客の状況に合わせたメールを送信することで、顧客にとって興味のある情報をピンポイントで届けることができます。
今回はセグメントメールを送信する目的や、SMPで行うにあたっての具体例についてご説明します。
01セグメントメールの目的
セグメントメールとはどういったものなのでしょうか。
例えば、資料請求を行った顧客でも「興味があまりない顧客」と「課題解決を行う手段を探している顧客」では有用な情報は全く異なります。
そのため、メール送信の際に顧客をセグメントごとにあらかじめ分けておき、それぞれの顧客の状況に合わせたメールを送信することで、顧客にとって興味のある情報をピンポイントで届けることができます。
つまり、セグメント分けを行う目的としては、顧客の状況に合わせた情報をメールで送信することで、顧客の反応率の向上を高めることとなります。
さらに、セグメントメールでは顧客のニーズを絞り込み、適切な相手へ的確なタイミングで情報を提供できるため、開封率やURLのクリック率の増加、メルマガ解約率の改善などが期待できます。
02セグメント分けの具体例
セグメント分けを行う際には、大まかに以下の流れで行います。
- WEBページからのアクセス(情報収集)
- セグメント分け
- セグメント別にメール配信
まずは必要な情報を取得し、リード別の状況に応じてセグメントを分けていきます。
その後、セグメント別にメールを配信を行います。
図1.セグメント分けの流れ概要 |
上記概要ではトラッキング と役職からセグメント分けを行っていますが、目的や課題に沿って、対応策を決めたうえで必要な情報を選択し、セグメント分けを行っていきます。
設計例
今回は「リードの立場にあった欲しい情報を提供し製品価値を伝える。」ことを目的として定めた場合に、どのように設計・セグメント分けを行っていくのか具体的な流れを例としてあげます。
情報の抽出
セグメントを分けるにあたり、以下表のように必要な情報を抽出します。
目的を明確にしたうえで、それに対する課題を上げます。
課題から対応策を決めることで、SMP上のどの情報が必要になるのか、利用するのかを決定します。
その際に使用する「利用情報」については、セグメントを分けるうえでの軸になります。
必要項目 | |
---|---|
目的 | リードの立場にあった欲しい情報を提供し製品価値を伝える。 |
課題 | お問い合わせ・資料請求数が安定しない・増えない。 |
対応策 | リードの役職有無とサイト訪問ページ数 に応じて、提供する情報を出し分ける。 |
利用情報 | -リード項目「役職」 -トラッキング履歴「アクセスページ数」 |
セグメント別にメールを配置
まとめた情報を参考に以下表のように、「役職」「アクセスページ数」の二つの軸を用いて4つにセグメントを分けます。
以下例では、リードの立場に合わせ情報を提供することで、自社製品に興味を持っていただき、
お問い合わせ数・資料請求数を向上させるために、リードを属性情報(役職)と行動情報(サイト訪問数)でセグメンテーションを行い、各セグメントに対しアプローチ方法を決定しています。
各メールの定義については次項で説明します。
※今回は4つで分けていますが、必ずしも4つのセグメントで分ける必要はございません。
図2.セグメント分けの考え方 |
メールの送信
分けたセグメントに適したメールの送信を行います。
各セグメントごとに、どの情報を欲しているのか仮説を立て、リードが次のアクションに繋げていけるようなメールの内容を設定します。
図3.セグメントに適したメール内容の策定 |
また、設定例の詳細に関しては、以下スタートアップトレーニング学習の動画でも説明を行っているため、以下リンクより併せてご参考ください。
03メール送信までの流れ
セグメントわけを行った後は、主に以下の流れでメールの送信を行っていきます。
今回は全項目に記載した設計例に従って設定を行っていきます。
図4.セグメント分け後のメール送信までの流れ |
工程1.検索条件の作成
セグメント分けを行ったリードを検索し、セグメントごとの検索条件を保存します。
検索条件を保存することで、メール送信時に検索条件ごとにメールを送信することが可能です。
まずはセグメントごとに、どの条件の検索条件を取得するのかを考えます。
今回は「役職」「アクセスページ数」を参考にセグメント分けを行っています。
しかし「役職」に関しては、リードがテキスト形式で自由に入力できる項目のため、表記ゆれなどで正確にデータが取れず検索漏れが発生する場合があります。
そのため、クレンジング機能の「役職付与」を使用し、役職を統一させることを推奨します。
クレンジングと役職ランク の付与については以下マニュアルとFAQを参考にしてください。
補足
役職ランクと役職ランク名 は主に以下のように振り分けられます。※以下役職ランク名と付与文言が一部異なるものもございます。
役職ランク | 役職ランク名 | 対象となる役職(例) |
---|---|---|
0 | 0.社長、会長 | 社長、副社長、会長、代表、CEO、頭取、オーナー、都道府県知事、市区町村長、学校長 |
1 | 1.役員、執行役員 | 取締役、執行役員、COO、CIO、CFO |
2 | 2.監査役、顧問 | 監査役、顧問、相談役 |
3 | 3.部長、マネージャー | 部長、支社長、店長、編集長、ディレクター、エグゼクティブ、マネージャー |
4 | 4.課長、リーダー | 次長、課長、グループリーダー |
5 | 5.担当者 | 係長、主任、コンサルタント、エンジニア |
6 | 6.専門職 | アシスタント、秘書 |
7 | 7.職種名 | 議員、師匠 |
8 | 8.役職なし | ※役職の記載がないもの |
9 | 9.不明 | ※役職がランクに当てはまらないもの |
また、サイト訪問数についてはトラッキング機能を利用し、リードの行動情報を管理できる状態にします。
そのため、トラッキングの設定を行う必要があります。
トラッキングの設置については以下のマニュアルを参考に設定を行ってください。
事前準備が完了後は以下条件で複合検索を作成します。
※今回は役職ランクが4以上のリードを「役職アリ」とします。
セグメント | 条件 | 複合検索 |
---|---|---|
セグメント01 | 役職アリ(役職ランク4以上) サイト訪問10ページ以上 |
式:1 AND 2 AND 3 1. リード 検索種別:すべての条件に一致 項目名:役職ランク 条件:次の文字列と一致する 入力値:0,1,2,3,4 2. トラッキング 検索種別:いずれかの条件に一致 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:http://www.shanon.co.jp 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:https://www.shanon.co.jp 3. トラッキング 検索種別:すべての条件に一致 項目名:閲覧ページ数 条件:>= 入力値:10 |
セグメント02 | 役職アリ(役職ランク4以上) サイト訪問10ページ未満 |
式:1 AND 2 AND 3 1. リード 検索種別:すべての条件に一致 項目名:役職 条件:次の文字列と一致する 入力値:0,1,2,3,4 2. トラッキング 検索種別:いずれかの条件に一致 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:http://www.shanon.co.jp 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:https://www.shanon.co.jp 3. トラッキング 検索種別:すべての条件に一致 項目名:閲覧ページ数 条件:< 入力値:10 |
セグメント03 | 役職ナシ(役職ランク5以下) サイト訪問10ページ以上 |
式:1 AND 2 AND 3 1. リード 検索種別:すべての条件に一致 項目名:役職 条件:次の文字列と一致しない 入力値:0,1,2,3,4 2. トラッキング 検索種別:いずれかの条件に一致 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:http://www.shanon.co.jp 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:https://www.shanon.co.jp 3. トラッキング 検索種別:すべての条件に一致 項目名:閲覧ページ数 条件:>= 入力値:10 |
セグメント04 | 役職ナシ(役職ランク5以下) サイト訪問10ページ未満 |
式:1 AND 2 AND 3 1. リード 検索種別:すべての条件に一致 項目名:役職 条件:次の文字列と一致しない 入力値:0,1,2,3,4 2. トラッキング 検索種別:いずれかの条件に一致 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:http://www.shanon.co.jp 項目名:URL 条件:次の文字列で始まる 入力値:https://www.shanon.co.jp 3. トラッキング 検索種別:すべての条件に一致 項目名:閲覧ページ数 条件:< 入力値:10 |
例えば、「役職有×サイト訪問10ページ以上」の複合検索を設定した場合に、以下のような検索条件の表示がされます。
図5.「役職有×サイト訪問10ページ以上」の複合検索(例) |
検索後は、検索条件の保存を行います。
その他複合検索の条件や、検索条件の保存方法については以下マニュアルをご確認ください。
工程2.メールテンプレート作成
複合検索作成後は、セグメントごとに送信するメールを用意します。
以下マニュアルを参考に、送信するメールの数だけ、テンプレートの作成を行います。
工程3.メールの送信
メールの送信には送信ウィザードを使用し、作成した検索条件に対して、それぞれメールテンプレートを送信します。
以下マニュアルを参考に、メールの送信を行ってください。
工程4.送信結果の確認
メール送信後は、ウィザード利用履歴から送信結果の確認を行うことができます。
確認方法については以下マニュアルを参考にしてください。
ウィザード利用履歴では「開封率」「クリックカウント」「停止率」等が、送信したウィザードごとに確認が可能です。
送信結果から改善点を見つけ出し、次回セグメントメールを送る際に、目的と必要な情報を再度見直すことも、次につなげるうえで大切です。
04まとめ
リードのセグメント分けについてイメージできましたか?
今回の設計例以外にも、様々なセグメント分けを行うことが可能です。
これからリードにどのように行動していってほしいのか、目標を設定し、メールを起点としたリードからのアクションを促していきましょう。