STEP01では、見込み顧客の購買ストーリーを作り、見込み顧客が成約に至るまでにとるであろう行動を予想し、その行動に対する打ち手の計画を行っていただきました。
本章では、検討してきた内容を具体的な業務に落とし込む方法をご案内していきます。
図1.本STEPで実行する要素 |
01本章で実施すること
顧客に提供するストーリーを実際に提供するためには「実行できる粒度まで明確化する」必要があります。
本章では、これまでに検討してきた内容を具体的な業務に落とし込む方法をご案内していきます。
購買までのフェーズごとに分けて、段階的に購買フェーズを引き上げる流れを作っていく際のポイントをお伝えしていきます。
図2.購買フェーズを引き上げるシナリオ作成イメージ |
02見込み顧客へのアプローチシナリオを作る
2.1 アプローチシナリオはシンプルに
アプローチシナリオを作成する際は、シンプルにすることが非常に重要です。
シンプルなシナリオであれば、見込み顧客に対するアプローチがスムーズで明確になります。複雑なシナリオでは、見込み顧客が混乱し、興味を失ってしまう可能性があります。
また、シンプルなシナリオは、実装が容易であるため、素早く運用開始することができます。複雑なシナリオを作成したくはなりますが、実装が難しく時間がかかってしまうため、素早い対応ができない可能性があります。
ですので、シンプルなものを作成し、目的に応じて複数のシナリオの作成を心がけましょう。
2.2 アプローチシナリオ設計をする
STEP01で作成した「ペルソナ・カスタマージャーニーマップの検討資料」を元に、まず簡易的なシナリオの検討を行った上で、シナリオを具体的なフローチャートに落とし込んでいきましょう。
以下に、作成の流れをご案内します。
2.2.1 目標・フェーズの決定及び、シナリオの作成
STEP01で作成した「ストーリー検討資料」で、どの購買フェーズからどの購買フェーズへ引き上げるシナリオを作成するか決めましょう。
ワークシートの各項目には以下の内容を記載します。
- フェーズの条件・・・このフェーズと判定されるリードはどんな方なのか
- シナリオのゴール・・・このシナリオで、リードにどんなアクションをしてもらいたいか
- 内容の方針・・・ゴールを達成するためにどんなアクションを自分たちがするのか
目標と対象のフェーズを定めた後は、自動化するシナリオの具体的なタスクやアクションを明確にします。たとえば、見込み客に送信する自動メールの内容や、フォローアップのタイミングの規定などです。
STEP01で作成した「ストーリー検討資料」を用いて、まずは文字におこしてシナリオの具体化を検討してみてください。
図3.シナリオの検討例 |
2.2.2 ワークフローの設定
テキストでシナリオの具体化ができたら、それをSMPのシナリオ機能で実装できるようにワークフローへ書き起こしてください。
SMPのシナリオ機能で実行可能なアクションは以下の3つです。
アクション | 内容 |
---|---|
トリガーの設定 (トリガーステップ) |
シナリオを開始するトリガーを設定します。本章では、購買フェーズの引き上げが行われたタイミングをトリガーとします。 |
アクションの設定 (アクションステップ) |
トリガーが発生した場合に実行されるアクションを設定します。たとえば、対象リードへ自動メールを送信する、架電をする(荷電リストに登録する)等の設定をすることができます。 |
条件の設定 (フィルタステップ) |
ワークフロー内で、条件に応じてアクションを実行するように設定することもできます。例えば、自動メールに反応したリードは、架電をする(荷電リストに登録する)。反応がなかったリードには、別の自動メールを送信する。等の設定をすることができます。 |
図4.ワークフローの検討例 |
03アプローチシナリオをSMPに設定する
図5.シナリオ運用までの流れ |
3.1 事前準備
検討したシナリオを運用するためには、いくつかの事前準備が必要です。
主な内容は以下が挙げられます。
- 決裁者と非決裁者をSMPで区分けして管理できるようにすること
- 見込み顧客がどの購買フェーズにいるか管理できるようにすること
自分たちのシナリオに必要な要素があれば、事前に準備・設定しておきましょう。
決裁者と非決裁者の管理
決済者と非決裁者を区分けして管理するためには、登録された部署名や役職を利用して管理することを推奨しています。SMPでは、[クレンジング機能] というものを提供しており、この機能を利用することで管理することができます。
クレンジング機能を利用することで、入力された「役職」項目の値によって自動的に「ランク値」「ランク名」を設定することが可能になります。
役職ランク | 役職ランク名 | 対象となる役職 (例) |
---|---|---|
0 | 0.社長、会長 | 社長、副社長、会長、代表、CEO、頭取、オーナー、都道府県知事、市区町村長、学校長 |
1 | 1.役員、執行役員 | 取締役、執行役員、COO、CIO、CFO |
2 | 2.監査役、顧問 | 監査役、顧問、相談役 |
3 | 3.部長、マネージャー | 部長、支社長、店長、編集長、ディレクター、エグゼクティブ、マネージャー |
4 | 4.課長、リーダー | 次長、課長、グループリーダー |
5 | 5.担当者 | 係長、主任、コンサルタント、エンジニア |
6 | 6.専門職 | アシスタント、秘書 |
7 | 7.職種名 | 議員、師匠 |
8 | 8.役職なし | ※役職の記載がないもの |
9 | 9.不明 | ※役職がランクに当てはまらないもの |
保有リードに対する購買フェーズ判定
購買フェーズを区分けして管理するためには、保有リードを各購買フェーズ毎にグループ化して管理する必要があります。
SMPでは、[シナリオ機能][リスト機能] を提供しており、この機能を利用することでフェーズの管理を行います。
フェーズ判定のための事前準備内容は以下です
- 判定用項目の作成
- 判定用リストの作成
図6.購買フェーズの区分けシナリオ例 |
3.2 購買フェーズ毎の引き上げシナリオをSMPに登録する
検討したチャート図を元に、SMPのシナリオ機能を使って設定を行います。具体的なシナリオの設定方法については、以下のマニュアルを確認しながら進めてください。
04まとめ
この記事では、検討フォーマットを使った具体的なシナリオの検討方法・検討結果のSMPへの設定例を案内いたしました。
次ステップでは、こうした設定を行ったからこそ見えてくる課題についての案内と解決手段をご案内します。
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