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メタバースとは何?どんなビジネスが展開?マーケティング分野でのメタバース活用も解説!
メタバースとは何?どんなビジネスが展開?マーケティング分野でのメタバース活用も解説!コロナ禍で行動制限された期間に、イベント業界で大きな注目を集めた「メタバース」。アフターコロナでは「リアル回帰」の傾向の中で、少し注目度が下がっているように思われますが、技術革新が進み、新しい展開も始まっています。シャノンの子会社であるジクウが提供するメタバースを簡単に利用できるプラットフォーム「ZIKU」は、2023年3月、複数人で同時に話せるマルチプレイ機能が追加され、さらにリアルなコミュニケーションが可能になりました。以下は、シャノンの子会社「ZIKU」が提供するメタバース展示会のサンプル画像です。今回は、メタバースとは何か、メリットやデメリットなどの基礎知識から、メタバースビジネスの展開、マーケティング分野でのメタバース活用までを解説していきます。最先端のメタバースイベントで話題性をアップさせたい企業様は、ぜひこちらの資料もあわせてご覧ください。⇒製品資料の無料ダウンロードはこちら目次Toggleメタバースとは何? 「NFT」「AR/VR」などの用語も再確認「メタバース」の定義メタバースでできることメタバースの今までの歴史メタバースを支えるテクノロジーである、VR/AR、NFTとは?メタバースのメリットとデメリットメタバースの市場規模と今後のビジネス活用メタバースの現状と今後の市場規模BtoC市場はゲームから店舗やイベントへ、順調に拡大BtoBでの活用はまだこれから。基盤が整う今後に期待BtoBにおけるメタバース活用の課題マーケティングにおけるメタバースの活用はどうなる?「ZIKU」は簡単にバーチャル展示会を開始できるサービスマーケティングへのメタバース活用まとめメタバースとは何? 「NFT」「AR/VR」などの用語も再確認メタバースとは何か、なぜ注目されているのか、NFTやAR/VRなどの用語について、改めて確認します。「メタバース」の定義メタバース(metaverse)は、「meta(超)」と「universe(宇宙)」を合わせて30年前につくられた造語で、インターネット上につくられた仮想空間のことを指します。メタバースに参加するときは、自分自身を表すキャラクターとして「アバター」を用意して、アバターを通して他の人と交流します。メタバースの定義はいくつか提示されていますが、そのなかで、投資家マシュー・ボール氏が示した以下の「7つの条件」が知られています。1永続的である2同時多発でライブである3参加ユーザー数に制限がなく、各ユーザーは存在感を持つ4経済が完全に機能している5デジタルと実世界、プライベートとパブリック、オープンとクローズの双方にまたがる体験である6前例のない相互運用性を提供する7個人、企業など幅広い貢献者によって創造・運営される7つの条件のなかには、4番目の「経済が完全に機能している」や6番目の「前例のない相互運用性を提供する」のように、まだ十分に実現されていないものもあります。将来メタバースはこうなる、という方向性がわかりますが、かなり広義な定義となっています。シャノンでは、現代の状況をふまえ、メタバースを以下のように定義しました。多人数が参加可能で、参加者がそのなかで自由に行動できる、通信ネットワーク上に作成された仮想空間のことである。メタバースでできることメタバースでできることは、以下の3つに集約されます。①体験による記憶PCの画面を見ているときの人は、映像や文字の情報を取得します。一方メタバースでは、見たり聴いたりすることを「体験」として記憶します。体験したことは、より鮮明な記憶として残ります。②コミュニケーションの気軽さリアルで自分と相手とが向き合うときよりも、アバター同士として対話する方が障壁が低く、気軽にコミュニケーションをとれると実証されています。③能動的な行動街中を歩くときと同じように、立ち止まった状態のままではなく、自分から能動的に動くことにより、想定していない新たな体験が得られます。メタバースの今までの歴史メタバースという概念が30年前に生まれてから今までに、さまざまなメタバースの試みがありました。・セカンドライフ2003年、仮想空間「セカンドライフ(SecondLife)」がアメリカでスタート。セカンドライフは、3D空間でアバターや仮想通貨などが使われ、今のメタバースと同じコンテンツを提供していました。2007年には日本でも公開され、多くの日本企業も出店していましたが、その後ユーザー離れが起き、ブームは終わりました。ブームが終わった背景として、セカンドライフがリリースされたころはまだスマートフォンがない時代で、スペックの高いPCが必要だったこと、通信速度などのネットワークインフラが不十分だったことなどがあげられます。・アメーバピグ日本では2009年にサイバーエージェントが始めた「アメーバピグ」が支持を集めました。アバター(ピグ)として渋谷や浅草を模した仮想空間で、ゲームやユーザー同士の交流ができました。2019年、AdobeFlashの終了とともにスマホアプリ以外のサービスを終了しています。一方、オンラインゲームの世界では、参加型ゲームとともに優れた仮想空間が構築されていました。2020年以降のコロナ禍でさらに市場が拡大し、サービスも多様化しています。・マインクラフト歴代売上世界1位、2009年スウェーデン生まれのゲームです。仮想世界のなかでブロックを使って建物などの作品を作ったり、敵と戦ったり、ユーザーが自由に目的を決めてプレイできます。・FFXIV(ファイナルファンタジー14)MMO(多人数参加型)RPGのFF14は2013年にリニューアル。多様なコンテンツが用意され、用意されたシナリオをプレイしなくても時間を過ごせます。・あつまれどうぶつの森「どうぶつの森シリーズ」では2020年に発売された「あつまれどうぶつの森」がヒットしました。無人島に移住し、仲間と生活したり交流したりします。多くの企業スポンサーが「島」を提供しています。・Fortnite(フォートナイト)2017年スタートの、世界的人気を誇るアメリカのバトルロワイヤルゲーム。コロナ禍には米津玄師やアリアナ・グランデのライブが開催されました。ゲームをしないでコミュニケーションやイベント体験のために参加するユーザーも増えています。そして2021年10月、Facebookが社名を「Meta(メタ)」に変更。このニュースは、「SNSからメタバースへ」の時代のシフトを強く印象づけました。メタバースを支えるテクノロジーである、VR/AR、NFTとは?メタバースが注目されるようになった背景とあわせてメタバースに欠かせない技術の用語について解説します。コロナ禍による行動制限2020年からコロナ禍により行動が制限され、現実では難しい旅行やコンサートなどを仮想空間で体験できるサービスが拡大しました。ビジネスではバーチャルオフィスやメタバース展示会などが実施されています。VR/ARをはじめとするテクノロジーの進歩VRは現実と違うものを体験する仮想現実、ARは現実世界に情報を重ねて見せる拡張現実のことです。メタバースを楽しむために欠かせない、性能の高いVRゴーグルが5000円程度から入手できるようになりました。VRゴーグルを使うことで仮想空間に没入したり、スマートフォンアプリからアクセスして自分の動きをアバターに反映させることが可能です。モバイルデバイス、通信環境やサーバー性能などのテクノロジーの進化もメタバースを後押ししています。NFT、ブロックチェーンなどエコシステムの整備NFT(Non-FungibleToken)は日本語で非代替性トークンと訳され、デジタルアートのような資産が唯一無二であることを証明する技術です。NFTは仮想通貨と同じく、分散・協同で管理するブロックチェーンによって安全に保護されます。NFTが付与されたことにより、デジタル資産の売買が活性化しました。「エコシステム」はビジネス生態系と訳され、デジタルサービスにおける取引や決済など、経済的なしくみ全体のことです。NFTを含むエコシステムが整ったことで、企業だけでなく個人も巻き込んだメタバースでのビジネスの可能性が広がっています。メタバースのメリットとデメリットメタバースのメリットとデメリットは以下の通りです。《メタバースのメリット》物理的制約がない物理的に制約されないことがメリットです。ユーザーからみれば、移動なしに遠隔地の人とコミュニケーションができること、感染の心配がない非接触であること、サービス提供者からみれば、コストをかけずに目的に合う空間を提供できることが挙げられます。非日常・非現実的な体験ができる現実の自分だったらできないことを、テクノロジーによってかなりの程度までリアルに「体験」できます。「もう一人の自分になる」ことができます。コミュニケーションがとりやすい電話やメール、ビデオ会議などで実施するテレワークと比較して、より現実に近いコミュニケーションがとれます。メタバース空間を活用したテレワークなら、アバターで会社の会議に参加して、休憩時間に同僚と雑談、隣の部署にもあいさつに行くといった行動ができ、よりリアルな出社に近い形です。環境負荷が少ないメタバースは、リアルと比較して環境への負荷を最小限にできます。これも世界がメタバースを推進する理由です。現実世界における格差やハンディキャップを解消する介護や育児で外出しづらい人、障害がある人、高齢や病気療養中の人もメタバースで自由に活動することができます。住む場所や生活環境などの違いと制約を超えられるメリットがあります。《メタバースのデメリット》依存性や健康への影響メタバースが居心地のいい空間になればなるほど、依存症の心配があります。ほかにも、メタバースで過ごす時間が増えすぎることで健康にマイナスの影響が生じる可能性があります。炎上、ストーカーなどの問題人同士がかかわり合う空間では常にトラブル発生の可能性もあります。現在ネットやリアルで問題になっている誹謗中傷や炎上、ストーカーなどの問題がメタバースではどんな形で出てくるか、まだわかっていません。犯罪や不正の取締りの問題今のところメタバースには政府・警察・裁判所などがありません。世界中のメタバースを行き来できるようになったとき、何らかの不正行為があったらどう取り締まるのかも未確定です。メタバースの理想形では一人が複数のアバターを持つこと、複数の人が1つのアバターを持つことが可能とされていますが、アバターやメタバースの悪用防止も課題です。デジタル格差の拡大メタバースにアクセスできる人とできない人の格差や、メタバースを活用できる企業とそうでない企業の格差が拡大することが懸念されます。メタバースの市場規模と今後のビジネス活用メタバースはどんなビジネスに活用されていくか、現状と今後について解説します。メタバースの現状と今後の市場規模世界のメタバース市場は2022年(予測値)に約6.5兆円で、2030年には約100兆円近くまで拡大すると予測されています。出典:Statista(GrandViewResearch)、Metaversemarketrevenueworldwidefrom2022to20302021年から2022年にかけての伸びが約10%程度ですが、今後は現実と仮想を融合するXR(クロスリアリティ)やAIなどのテクノロジーの進化により成長すると期待されています。メタバース市場は今のところ需要の掘り起こしが始まったばかりのブルーオーシャンであるといえます。今後、メタバースのメインストリームを制した企業はGAMMA(Google、Apple、Meta、Microsoft、Amazon)並ぶ、あるいはとって替われる可能性があることも重要です。もちろん、GAMMA士も争っています。現在、メタバースの顧客はイノベーターやアーリーアダプターのみで、アーリーマジョリティーを取る前段階に立ちはだかるキャズムを越えることができていません。だからこそ各企業は今、メタバースに注力しています。ブルーオーシャン、アーリーアダプター、キャズムについてはこちらを参照してください。※「STP」「AIDMA」など、知っておきたいマーケティング分析手法や考え方を一挙に紹介BtoC市場はゲームから店舗やイベントへ、順調に拡大BtoCでは以下のようなメタバースビジネスが拡大しています。ゲーム最も仮想空間が進化しているのがゲーム業界です。用意されたコンテンツをプレイせずにただ散歩したり、友だちを作ったりする人もいます。以下に紹介するショッピングや旅行体験のサービスも仮想空間で提供されています。ショッピングメタバースの店舗には、以下のようなリアル店舗に近い特徴があります。試着やウィンドウショッピングを楽しむ友人と一緒に店を回遊するショップスタッフに相談しながら買い物する街歩きしながら気になった店に立ち寄る一方で、オンラインショップならではの以下のようなメリットもあります。世界中のどこからでもアクセスできる営業時間を気にせず買い物できる「伊勢丹」「資生堂」などによるバーチャル店舗の提供や、「バーチャルマーケット」はクリエイターの作品も取引できるようににすることで、海外を含めた世界中からの集客に成功しています。その他にも、街を歩きながら複数の店をめぐる体験ができるようなメタバースは、期間限定での開催が増えています。イベント、旅行現地へ出かけて体験することに価値がある旅行やイベントについては、アフターコロナではリアルへの回帰が見られますが、リアルを補完する機能として、メタバースが開発されハイブリッド(リアルとメタバースの同時)開催も散見されます。外出が難しい人もイベントを体験したり、リアルな旅のための下調べができます。メタバースは世界にコンテンツを発信するためにも有効です。「東京ガールズコレクション」「SANRIOVirtualFestival2023inSanrioPuroland」といったイベントがハイブリッド開催で成功しています。以上のように現在のBtoCのサービスはエンターテインメントが主流ですが、今後は教育、医療などの分野でも活用されていくと予測されます。BtoBでの活用はまだこれから。基盤が整う今後に期待コロナ禍のビジネスではテレワークが定着するとともに、バーチャルオフィスやバーチャル展示会の技術が進み、多くの新たなサービスが登場しました。2021年、にMetaがリリースした「MetaHorizonWorkrooms」、マイクロソフトの「MicrosoftMeshforTeams」のほか、国内企業によるサービスもあります。アフターコロナのワークスタイルは、テレワークの効率の良さとリアルなコミュニケーションの価値を両立させるスタイルへ移行しています。また、ビジネスイベントについても、リアルとオンラインのハイブリッド開催が一般化しています。以下の記事では、メタバース展示会のBtoBビジネスにおける事例や課題を紹介しています。参考:メタバースの展示会、すでに成果は出ている!?BtoBマーケティングで注目の新手法を解説しかし、BtoCに比べるとBtoBでのメタバースの普及はまだ遅れているといえます。次に、メタバースのBtoBビジネス活用における課題を確認していきます。BtoBにおけるメタバース活用の課題BtoBのメタバース活用では、以下の点が課題として挙げられます。コストが高いCGをオリジナルで作ることが多いメタバースは、技術者が不足していることもあり、Web制作などと比較してコストが大幅に高い傾向です。制作時間が長い制作時間が長くなり、スケジュールが決まっている企業イベントなどに間に合わせることが難しい場合があります。操作方法が難しい業界や世代にもよりますが、アバター操作に慣れている世代と比較すると、メタバースを思い通りに操作することが難しいと感じる人も多いです。デバイスのスペック不足ビジネスで通常使用しているエントリーPCは、CGをスムーズに動かすことができる十分なスペックを備えていません。このような環境でメタバースツールを使うと動作が重くなり、快適に体験できません。BtoB向けのメタバースでは、このような課題をクリアする必要があります。次のセクションでは、このような条件をふまえたメタバースのサービスの例として「ZIKU」をご紹介します。マーケティングにおけるメタバースの活用はどうなる?マーケティングの分野で、メタバースはどのように活用できるのでしょうか。ZIKUの事例とともにご紹介します。「ZIKU」は簡単にバーチャル展示会を開始できるサービスシャノンの子会社がスタートさせた「ZIKU」は、3DCGでバーチャル展示会を実現できるメタバース型イベントサービスです。一般のオンラインイベントをリアルイベントと比較したときに、弱点として挙げられる双方向の気軽なコミュニケーションがしにくい会場を回遊することによる偶然の出会いや発見がない結果としてリードの獲得数が少ないといった課題を解決できます。さらに、メタバースのビジネス活用における課題として前述したコストが高い制作時間が長い操作方法が難しいデバイスのスペック不足という4点を、ZIKUではクリアできます。ZIKUがこの4つの課題をどう解決できるのか動画で簡単に解説しますので、以下よりご覧ください。参加者は、アバターを利用して展示会場を歩くことで、リアルな展示会に近い臨場感を体験できます。関心のあるブースに入室すると、音声またはテキストチャットで出展者に質問できます。一方、出展者は会場を歩くアバターに話しかけて、ブース入場者・商談機会を増やせます。アプリケーションを追加でインストールすることなく、展示会場やブースのデザインを選ぶだけなので、簡単にバーチャル展示会を開催することができます。マーケティングへのメタバース活用マーケティングの分野ではどのようにメタバースが活用されているでしょうか。先行しているBtoCマーケティングでは、ゲーム空間でのイベント開催や新商品のプロモーションなどがすでに盛んです。今後は不動産、家具、リフォーム、車などでさらに進化がありそうです。BtoBマーケティングでは、たとえば以下が考えられます。展示会メタバース型展示会の分野では、建設機械、工場設備、建築物、まちづくりプランなど、リアルな展示会のブースに展示することが難しかったプロダクトを世界に向けて紹介することが可能になります。見込み客とのコミュニケーション見込み客の獲得、興味・関心の引き上げ、商談などのオンライン上での接点において、商品やサービスのVR体験を提供するといった例が考えられます。インバウンドマーケティングへの活用BtoBでは、顧客企業の担当者が主導権を持って情報を集め、自ら購入を決定する企業が少なくありません。こうした企業の担当者へ向けたVR体験を通じて、商品やサービスを深く理解できる機会を提供することができます。商品開発新商品の開発、顧客の要望にもとづく商品・サービスの改善とその検証などに活用できます。たとえば、仮想世界に本来の商品と同じ姿の試作品を構築することで開発コストを下げられる「デジタルツイン」は、メタバースでの活用が期待されています。メタバースがこれからどう展開するかは未知数で、実際には現時点で想像できないような活用方法で発展していくかもしれません。今後が楽しみであると同時に、マーケティング担当者が「乗り遅れてはいけない」と注視するテーマでもあるようです。まとめ本稿のポイントは以下の3点です。メタバースとは、「多人数が参加可能で、参加者がその中で自由に行動できる、通信ネットワーク上に作成された仮想空間のことである」と定義づけられます。コロナ禍の行動制限期間には、VR/ARやNFTなどの技術が整ったこともあり、メタバースのサービスが広がりました。メタバースにおけるビジネスとして、BtoCではゲーム、ショッピング、イベントなどが成長しています。BtoBではバーチャルオフィス、メタバース展示会などがありますが、BtoCに比べるとまだ発展途上です。BtoBビジネスにおけるメタバース活用にはまだ課題がありますが、課題をクリアしながら集客を増やすサービスが求められています。シャノンの子会社がスタートさせた「ZIKU」は低予算から活用可能で、操作方法も簡単なメタバースを提供しています。最後に、シャノンのマーケティングオートメーションでは、データの一元管理による効率的なリード獲得とナーチャリングが可能です。また、シャノンコンテンツアシスタントでは、主にセミナー集客メールのタイトルと内容、記事集客メールのタイトルと内容、記事本文の生成が可能です。⇒マーケティング専用生成AIクラウドのサービスサイトはこちら